日本製古着の魅力

古着というのはマニアも多い沼の世界なのであまり深入りしないでおこう…と自重しているものの、お手軽な値段で楽しめる範囲内で古着が好きです。

以前、名古屋の大須商店街の古着屋さんで買ったこのワンピース、ペイズリー柄なんだけれど構成のおかげで70年代サイケデリック風。
手持ちにない柄だったのでとりあえず買っておくことにしました。なにより安かったので。800円。

このワンピースを着れるようになるまでには数回の洗濯を要しました。
ヴィンテージの古着屋さんにありがちな、独特のにおいが染みついていたのです。
なんなんでしょうね、あのにおい。埃っぽい感じ?
体育倉庫に置いてあるマットと同質のにおいが古着にはありがちです。

数回洗濯して干してを繰り返してなんとかにおいも取れ、喜んで着ていたところで「おや?」と発見がありました。

背中のファスナーを上げると、両サイドの柄がピタリと合うことに気づいたのです。

柄がピッタリ合ってる!こんな手間のかかる縫製は近頃の服では見られません。

わあ、すごい、さすが日本製。と感心してますます好きになりました。

背中にファスナーのあるワンピース自体が近頃は激減していて、フォーマル服以外はほぼ見かけなくなりましたが、更にこんな複雑な柄合わせまでできている服なんて現行品で買えるものがあるのでしょうか。

この柄合わせのためにかかる手間暇を軽く想像しただけでも目が回る。
気の遠くなる丁寧な手仕事が施されていたのがかつての日本製の洋服なんですよね。

服飾界のオーパーツのようなワンピースを安く買えて大喜びです。

Made in Japan の品質は数十年の年月も耐え得ます。
今ではとても手に入らない、買えるとしてもとても高価な素材と柄と、丁寧な手仕事を日本製の古着に見ると、なんとも深い感動と哀愁を感じるのでした。

服のタグを見るのも好き。使われているフォントなどに時代性を感じます。

かつての岐阜は日本のアパレルの一大産地で、近隣の名古屋の大須商店街は土地柄のおかげか良質な日本製の古着がよく手に入ります。
東京や大阪より古着の相場も安いので、古着好きの方におススメのスポットです。



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