【 MY NOTE 】

MY NOTE:つれづれと綴るもの。


眼鏡萌え  2017/06/10(土)
最高難易度キャラ  2017/06/07(水)
無慈悲なファラオ  2017/06/04(日)
マルセルの言葉から  2017/05/23(火)
Episode 5-2 の始まりです  2017/05/12(金)


眼鏡萌え

以前から時々書いておりましたが、私は眼鏡男子萌えです。

萌えを自給自足するために漫画を描いております。

主人公は、主に本を読んだり車を運転するときだけ眼鏡になるのだということを読者の皆さんはお気づきでしたでしょうか?


お気づきの方、おめでとうございます。
作者と同じ、"勉強するときだけ眼鏡になる男子萌え"です。

この萌えをわかってくださる方は、他の点でも私と似た感性をお持ちでいらっしゃるのではないでしょうか。
ああ 熱く、その御手をホールドしたいものです。



さてドS軍人ストラウスは特に視力には困っていないだろうから眼鏡姿を描くことはないのですが、
サングラスをかけるなら、絶対にティアドロップ型をつけさせたい。
もう昭和の男優のような、ドでかいやつ。


私は三昔ほど前の刑事ドラマなんかに登場する、ドでかいティアドロップの眼鏡キャラが大好きです。

「シティハンター」でいえば、槇村 秀幸みたいなキャラです。

(ご存じない若い方のために参考画像:
http://www.google.co.jp/search?q=%E6%A7%87%E6%9D%91+%E7%A7%80%E5%B9%B8&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwjIjs6d_bLUAhUB0xoKHSGXAngQ_AUIBigB&biw=1366&bih=618


こういうキャラクターは、ほぼ間違いなくインテリ系のポジションで、決して主役になるわけではないのですが、
溢れる知性と冷静沈着さを持った頼れる男前。
こういう人が好きで好きでたまりませんでした。


骨格がしっかりはっきりした大きな体格の男性がティアドロップをつけると、とんでもなく魅力的。

昭和の俳優さんにはそういう人が多かったので眼福ものですね。

大昔のモノクロ邦画とかときどき観ても、正真正銘の男前が見られるのでウへウへしています。へへ


以上、萌え語りでした。


Date: 2017/06/10(土)


最高難易度キャラ

短髪のオールバックはノーブルな雰囲気があってとてもカッコいいと思うのですが、
描くのはなんでこうも難しいんでしょうね。

ジョン・カリストは今のところ最高難易度のキャラクターで、描くにも一苦労です。

面倒くさいのでほとんど鉛筆での下書きをせずにペン入れしているのですが、
彼の場合はどうしてもある程度下地がないとうまく描けない。
そしてペン入れしても、スキャンした全体像を俯瞰してみるとやっぱり変なところがあって
デジタル作業上でもちょいちょい直す羽目に…

おかげで彼の顔が安定していなくて恥ずかしい。


ジョン・カリストをブレなく描けるようになる頃には私はもっと絵がうまくなれているはずだと信じて頑張っています。


そしてこのカットは数少ない彼のお気に入りの表情になりました。
横顔の美しい男にしたいですね。

Date: 2017/06/07(水)


無慈悲なファラオ

口語訳聖書では、"パロ"という表記がされているのですが、私は"ファラオ"の言葉の響きが好きなのでそっちを使いました。

聖書では人物の風貌の描写などないので画家は想像だけで描くわけですが、
それだからこそ聖書の物語は新旧問わず、人によって表現の違う、楽しみの多い題材でもあると思います。

『出エジプト記』のファラオは、散々警告されているのに頑として耳を傾けなかった人物で、
私は若くて傲慢な男を想像しました。
若く美しく無慈悲なファラオが描けたと思います。


エジプトの十の厄災をテーマにした絵画はあまり数がないように思うのですが、
このページの絵はイギリス人画家のジョン・マーティンの作品を参考にしています。


絵画よりも、映像として人々の記憶に残っているものの方が多いんじゃないでしょうか。
平面上の絵で表現するよりも、動く映像の方がずっと迫力も恐ろしさも増す題材だと思うのです。


最後の厄災、すべての初子を殺す、というのも、絵ではなかなか表現が難しい。

古くは剣を持った死の天使が、真夜中に一軒一軒家を見て回り、雄羊の血が塗られた家は素通りし、
それ以外はノックをする、というイメージで描かれているのですが
(こういうイメージ:http://www.alteredfluid.com/2015/09/28/36-days-of-judaic-myth-day-21-the-angel-of-death/

おいおい、全戸を回るのに一体何日かける気だ、という悠長さが出ていまいち凄みに欠ける。


もっと、サーーーッと雲のような霊気が全土を覆って一瞬にして子供が殺されてしまう、
そういうイメージが浮かぶのではないでしょうか。

サーーーッとしたイメージ、という観点では
アーサー・ハッカーの死の天使はスピード感があって美しいなと思います。
http://www.flickr.com/photos/godsolovedtheworld/4271101312


聖書の中のエジプト人はムチャクチャ悪者です。
こんなひどい目に遭うほどのことか!?と思います。

旧約聖書はユダヤ人の民族の興隆記であるので、敵対者が悪く描かれるのは当然なわけで、
今はそんなことを真に受ける人は、まあいないでしょう。

スペクタクルな読み物として今はどの人でも楽しんで読めるのではないかなと思います。


聖書を読んでみたいけれど、とっつきにくい、なんか複雑でよくわからない、という方には
阿刀田高先生の『旧約聖書を知っていますか』『新約聖書を知っていますか』『コーランを知っていますか』の三部作をおすすめします。

すべての日本人に読んでほしい名著です。

私もこの三部作から大いに影響されてこの漫画を描いています。

Date: 2017/06/04(日)


マルセルの言葉から

漫画の中に具体的な解説を入れておくべきなのかなぁ、とは以前からぼんやり思うのですが、
まあいいや、よく分からないならそれはそれで良しと読み進んでもらえばいいし、
私が言及したいことが分かる読者の方には、それはそれで読み進んでいただけたら嬉しいです。

けれど漫画の中で解説はしないけれど補足をここに書き留めておこうと思います。



マルセルが語る20世紀の狂乱の時代とは、第二次大戦前後の中国、ロシア、カンボジア等の共産圏での階級闘争について描き表わしたかったのでした。

私は一時期、特に文化大革命に興味を抱いて毛沢東関連の本を色々読んでいたのですが、
知れば知るほど異常な熱狂の時代であったと驚くばかりなのです。

毛沢東に扇動されて、
下々の人間たちは旧地主の家系、医師や教師などの知識人、あるいは毛沢東の反対勢力の共産党幹部などを憎悪し、
彼らを攻撃し、迫害しました。

異常な熱狂は破壊行為を続けることによりエネルギーを保とうとして、
毛沢東が悪しきものと糾弾した、中国の伝統文化、文化財、また寺院等の宗教施設まで破壊の限りを尽くされた。

中国の本当の由緒正しい文化財は、国民党軍が台湾にかくまったものくらいしか残っていないんじゃないかと言われているほどです。


毛沢東は無学を清いものとして褒めたたえて子供たちから教育を奪った。
そうして無知な子供たちを洗脳し、毛沢東崇拝者に仕立て上げて「紅衛兵」と呼び、
革命の実働部隊として行使し、子供たちに残虐行為を課しました。

カンボジアのポル・ポトはそれを更に上回る狂信っぷりで子供たちを支配し、
子供たちの手で処刑や迫害行為をさせ、信じられないレベルの大虐殺を行ったのは有名なところです。


子供たちの純真さは、大人が意図的に操作しやすいものだと世界に記憶させた事件でもあるでしょう。

自分の行為が正しいものなのかどうか判断がつかなくても、指導者の大人がそれでよしと言えば、子供はそれを信じる。
他者の痛みがわかりにくいため、迷うことなく残虐なこともできてしまう。


文化大革命の記録写真を見ていると、中学生くらいの少年少女たちが銃を持ち、怒声を上げている。
とてもショッキングな写真です。

近所の中学生とまったく変わりないくらいの子供たちが、
革命に少しでも批判的なそぶりを見せた者を告発し、迫害していた。
あるいは教育者であっただけ、医師等知的労働者であっただけ、またはただ本を読んでいただけでも
逮捕し、拷問し、処刑していた。



末恐ろしいのは、今の中国の共産党の幹部たちが紅衛兵の生え抜きの生き残りの者たちであるということです。

中国本土では文化大革命はもう触れてはいけないタブーのようなものになっているらしく、
また日本においても中国と地理的に近いため、メディアの取り扱いはほとんどないと言っていい。

ところが米英の中国に対する意識は違う。
米英が中国を危険視するのは、その国のトップたちが常識の通用しない時代の経験者であることを分かっての上でしょう。


私がロンドンに留学していたとき、北京オリンピック開催の前だったのですが、
「中国でオリンピックを開くべきか否か」というテーマのエッセイ課題を出されたことがあります。
ヨーロッパでは中国の人権問題に抗議して、オリンピック聖火リレーを妨害しようとしたりして話題になったこともありましたね。
イギリス人の中国の人権問題に対する視線は厳しいのだと感じました。


またサウスパークなんかでは、地獄のサタンと愉快な仲間たち、なんて扱いで
サダム・フセインやヒトラーと並んで毛沢東が出てくる。
これもアメリカ人のひとつの視線なんだと思います。


そういえば、高村薫の『リヴィエラを撃て』は、文化大革命に関する機密文書をめぐるスパイ小説でした。
文化大革命の人権侵害の真実を知っていれば、日本は中国と国交回復なんかしなかったのに、
と書かれてあったのに作家の視点を感じました。




文化大革命という狂乱をここまで大きくした一因に、中国の民族性があることは確かでしょう。
けれども中国の中にも、それはおかしいと勇気をもって毛沢東に反抗した人々はたくさんいた。そして多くの人が処刑されていった。

こういった扇動は中国だから発生したと非難するのではなく、
どこの国のいつの時代でも起こり得るものなのだと認識しておくべきことです。

かくいう日本人だって、大戦前の軍部の暴走、メディアの扇動は開戦に至らしめ、決して高潔だったとは言えない時代を経験しています。
枢軸国のファシズムの台頭も、その火種になったのは人々の憤懣です。
憤懣から生まれる憎悪のエネルギーというものがあちこちで暴発を繰り返していたのが20世紀という時代だったんだなと思います。



毛沢東は日本にだって生まれていた可能性はある。
扇動者が熱狂を掻き立てようとしたとき、自分は人として正しくあれるだろうか?

本当にその辺にいる中学生のような紅衛兵たちの写真を見ていると、
私にはまったくその自信がない。

自分の保身のために周囲に合わせだし、
やがて自分は間違っていないんだ、これでいいんだ、と自己肯定のために自己洗脳して 本当の正しさなんか忘れてしまうんじゃないだろうか。
そういうリアルな想像ができるからこそ、私は文化大革命が恐ろしい。



かくも人は扇動されやすく、いちど発生した熱狂は平気で敵対者を惨殺し、
積み上げた歴史も道徳も破壊してしまう。

人間の業でもあるその弱さは誰にでも起こりうること、どの時代のどの国にでも起こりうることだと忘れてはいけません。

だからこそ、熱狂の時代に
勇気をもって立ち向かった人々の物語は胸を打たれます。

ユン・チアンの『ワイルド・スワン』は人類史に残すべき名作で、
私もよく、ふとしたときに小説のシーンが脳裏によぎります。

ノンフィクション小説ではあるけれど、非常に情緒的で美しい。
興味のある方は是非一読ください。

http://amzn.asia/fK3dlFg



Date: 2017/05/23(火)


Episode 5-2 の始まりです

お待たせしました。
今日からEpisode 5-2 の始まりです。

今日中にまとまったページ数をアップするんだと、ひいこらひいこら必死になって色塗りしていましたが、
うっかり一枚分の保存に失敗してしまい軽くショックです。
高解像度分の色塗りデータがなくなってしまった。


… でもまあいいや。
過去に遡れば消えたり壊れたりしているデータがほかにも色々あるので、一枚失ったところでクヨクヨしててもつまんないぜ。


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ところで思い切ってクエン君をイメチェンしてみました。

クエン君はタイやベトナムあたりのキュートボーイをイメージしていたのですが、
彼自身は黒髪を染めて伸ばしているチャラ男という設定なのでした。(私の中で)

しかしまだまだ先の話ですが、年月が経って彼も成長するのにいつまでもあのルックスのままじゃなぁ… と軽く懸念事項だったのです。

ついでに茶髪ロン毛(死後)でチャラ男という概念も相当古いもんなんでしょうなぁ…ええ…
もう13年もこの漫画を描いているとそのあたりの感覚が変わってきてしまっているので変えることにしました。

彼の色ぶち眼鏡を描くのがいい加減面倒だったのもあります(笑)



さて、先は長いですがコツコツ着実にストーリーを進めていきます。
Date: 2017/05/12(金)


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